実際の様子
製品が手に届くまで
01仕入れ
下灘漁港の市場で行われる競りでその日に水揚げされた水産物を買い付けます。
目利きのプロたちがじっと魚の状態や質を見極める時間は緊張感すらあります。一転し、競り落とすときには威勢のいい声が飛び交い市場にこだまします。
特に下灘で獲れる鱧は地元漁師との連携が不可欠。活鱧も多く水揚げされるなか、弱ってしまった鱧は、船上で腹を開けることで鮮度を保つ「船上活締め」を取り入れています。今までは、活魚の価値が高く、弱った魚や死んだ魚は安く取引されていましたが、船上で締めてしまうことで鱧の質を落とさない工夫をしています。
こだわり
鱧の「船上活締め」は地元漁師と一緒にこつこつ育ててきた方法です。北風鮮魚と地元漁師の信頼関係あってこそ成り立っています。量質ともに日本一の鱧のまちにしたいと考えています。
02工場
おいしくて安心できる食の提供は、衛生管理の徹底から。日々、衛生管理の担当者が巡回して、就業者の衛生チェックを行なっています。生食用食品加工の為、抗菌パネル使用のクリーンルームも備えています。菌検査、pH値測定、金属探知など、自然のものだからこそ最後まで安全面の確認を怠ることはありません。また、工場では骨切機、魚焼き機、三枚おろし、中骨開き加工できる鮮魚フィレマシン等が稼働しています。お客様の多様なニーズに応えるべく、機械と手作業を組み合わせながら作業を進めています。
「伊予灘の夕凪鱧」、「瀬戸の恋春鯛」といった地元素材のブランド開発に挑んでいます。昨今、魚離れという言葉もよく耳にしますが、それぞれの年代や生活様式に合うような商品を提供し、魚の魅力を存分に味わっていただけるよう、日々邁進しています。また、地元人材の採用や、海外からの実習生の受け入れも積極的に行なっています。社会科見学の受け入れや、地域行事への参加等、下灘の漁業のみならず、地域社会そのものが持続的で発展し続けられるよう取り組んでいます。
こだわり
工場に運ばれてから配送に至るまで、北風鮮魚では8割の工程を人の手作業によって行っています。手間をおしまず、その魚が一番おいしい形で提供できるのは北風鮮魚の強みでもあります。
03加工
港からとろ箱で運ばれた魚たちは、新鮮なうちにサイズごとに選別され、それぞれの加工工程へと進みます。北風鮮魚では、開きや切り身、加工といった一次加工だけでなく、焼きやボイル、味付けを含む二次加工も行っており、ぬめり取りや腹だし(活魚の腹をきって内臓を取り出す作業)、中骨取りなどはすべて手作業。その素早さと正確さはまさに職人技。みるみるうちに切り分けられていきます。フィーレ加工、ロイン加工、寿司ネタ加工等幅広く対応しています。
たこのボイルや魚の焼き作業も人の目でチェックすることを大切にしています。温度調節、色の変化や香りをみながらその都度細やかな調整が必要です。下灘から「おいしい」を届けるために、妥協は一切ありません。
こだわり
未利用魚の加工など、フードロスを削減するための手間は惜しみません。いただいた命をおいしくいただき、地元漁師たちが真摯に向き合ってきた海を私たちも一緒に守りたいと思っています。
04配送
真空パックやトレイラップ包装によって、スーパー等の小売店に並ぶ姿に整えられます。加工された魚たちは新鮮なうちに食べていただくために、品質管理・衛生管理に最後までこだわって送り出しています。配送先は愛媛県内にとどまらず、中国・関西圏の食料品店や飲食店と広がりを見せています。今日も下灘から日本の食卓に向けて「おいしい」をお届けします。